2月 252011
 

1月15日~18日、韓国の「社団法人一寸共同体(“社会的家族運動”の実現を目標に、社会福祉士や地域の活動家たちが自発的に参画し、意志決定に加わるという仕組みを重要な原動力として活動している)」のメンバー10名が参加し、保育園、高齢者施設などを、地域のニーズに応えるかたちで、市民自らが設立してネットワークをつくりながら活動している厚木市を訪問しました。

全体の説明をする又木京子さん

今回は、厚木市一体に広がる市民事業の展開を視察したい、という「一寸共同体」の、強い希望で訪問することになりました。
(厚木市でのネットワークの広がりは ヒューマンサポートネットワーク厚木のHPをご覧ください。)

今回の視察では、厚木市で長く活動し、NPO法人MOMOの理事長でもある又木京子さんに視察の期間中、同行していただき、訪問する機関ごとに熱心な意見交換と交流をすることができました。

又木さん、たいへんありがとうございました。

通訳として同行したチャン・セムさんが、「一寸共同体」について説明し、同行した感想を書いてくれました。

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「一寸共同体」の視察に同行して

チャン・セム(筑波大学大学院)

訪問参加団体: 一寸共同体 10名
訪問期間: 2011年1月15日~18日(3泊4日)

訪問日程および機関:

15日 厚木市の宿舎に到着後、又木京子さんによる全体のブリーフィング。
その後、厚木市近隣の市町村の議員との交流会を持つ。自己紹介と意見交換。

16日 午前にポポロ訪問、風の丘に移動して機関訪問、意見交換後昼食.

さちの前で

17日 ホームヘルパーステーションさち訪問、ポポロ訪問、児童未来学院の外国人日本語教室、学童保育なないろの種、認可保育園ビビ、障がい児デイサービストントン訪問。
児童未来学院のリーダーたちと意見交換。
厚木市民事業家との交流会(意見交換)。
最後に、一寸共同体メンバーが「出会い」という歌を歌ってお開き。

18日 又木京子さんと意見交換。
We shop訪問。

【一寸共同体とは】

“社会的家族運動”の実現を目標に、社会福祉士や地域の活動家たちが自発的に参画し、意志決定に加わるという仕組みを重要な原動力として活動している。

現在の目的別事業として4つのチーム(一寸福祉アカデミー、地域福祉実践事例モデル化作業、地域の団体を支援する公募事業、福祉フォーラム)を構成し、約30人の現場の活動家たちが参加している。

※「一寸」は、韓国語で「一親等」の意味

【活動内容】

2009年から活動を開始している。
国内14ヶ所の地域を20回訪問インタビュー、6回ワークショップ進行。
2011年まで追加的に地域訪問インタビューをして出版を計画中である。
15ヶ所の市民団体を含む福祉機関を訪問し、インタビュー実施。

【視察に参加して】

今回の機関訪問は通訳をした私にとっても、まちづくりについて理解するとても良い機会だったと思います。

皆さんが日本に来るやいなや、スケジュールは目まぐるしく進められました。

宿舎に到着してすぐ、又木京子さんから4日間の日程説明を聞き、市議会議員たちとの交流会を持ちました。

メンバーが20人ぐらいだったので、自己紹介をするのにかなり時間がかかりましたが、一人ひとりに注目する議員たちの姿が印象に残りました。意見交換する時にも、韓国の議員の場合、権力を持つようになると、自身のものように行使するようになる議員がいますが、そういった議員たちとは違って、市民とともに行動しようとする意志とそのような姿に一寸共同体の人たちも少し驚いたように見えました。
私もまた議員の人たちに良い印象をもちました。そして地域の住民たちにとっては、自分たちの意見をよく反映してくれるのだろうというように思いました。

二日目訪れた風の丘は住民の要求によってつくられた療養施設で、これからどれくらい多様な活動をすることになるのかが期待されました。

三日目、機関訪問が終わって厚木の市民事業家との交流会のときは、グループに分かれてさまざまな意見を交換できました。そして気軽な雑談もかわすことができました。

そして、一寸共同体は、会議を通じて又木さんがリーダーとして、どのようにこのような機関をつくることになったのかなどの話を詳しく聞こうと、最後の日は又木さんとの対話の時間を設けようということになりました。

四日目 又木さんとの対話を通じて、このまちづくりがどれくらい難しいことであったかを聞きました。しかし、今後を心配するのではなく、明るく見通している又木さんを見ていると、厚木市は今後、住民たちによる機関がたくさんできていくのだと思いました。

現在の韓国の場合、社会福祉士や地域活動家がたくさん存在します。
それがいま、厚木市と一寸共同体の違う点というならば違う点です。
だが、彼らが目指している目標はとても似ているということが分かりました。

日本に来る前、私もまた社会福祉士として天安(チョナン)という地域の市民団体で仕事をしていました。今回の機会を通じて現場の声を聞くことができ、また、日本の神奈川県のアツギ市のまちづくり運動を垣間見ることができる良い機会だったと思います。