4月 062011
 

京郷新聞 2011年3月22日

94%が医薬品不足に苦しむ… 改善の兆しが見えず“精神的苦痛”

ガラス窓を拭く被災者 東北大地震と津波の爪あとが残る宮城県石巻の避難所で、避難者がガラス窓を拭いている。石巻(宮城県) |ロイター=連合ニュース

東北大地震と津波のため近隣の避難所で生活している避難者が、病気と寒さに加え、長引く避難所生活で精神的な苦痛を味わっている。早期に状況が改善しそうな兆しが見えないことも、避難者を苦しめている。

21日、毎日新聞が宮城県、岩手県、福島県にある33か所の避難所を調査した結果、少なくとも487人が何らかの病気にかかっていて、また94%の避難所が医薬品の不足に苦しんでいることが分かった。暖房や、温かい食事を提供するのに十分な燃料を確保することができない避難所も42%に達する。これら33か所の避難所には全部で11092人が留まっている。

283人が避難している岩手県釜石市の甲子中学校では、現在、十数人が感染性胃腸炎にかかっていて、下痢と嘔吐の症状が見られる。また120人が生活する岩手県大船渡市の綾里中学校でも約10人が風邪をひいている。症状はひどくないが、これらの患者の症状に合う薬を見つけるのも簡単ではない状況にある。

宮城県南三陸町の避難所にいる菅原みちゑさんさん(79)は、持病の緑内障の薬が手に入らず、「このまま失明するのではないか」と心配している。約 400人が生活する宮城県気仙沼市気仙沼小学校の運営責任者は、毎日新聞とのインタビューで 「3日前から風邪が広がっているが、薬はもうすぐ底をつく」とし、 「着替える下着もない状況だ」と語った。医薬品が十分にある避難所は宮城県の2か所のみで、医薬品がほとんどないか、あるいはまったくない避難所も10か所に達する。

着替える服が不足しているうえ、トイレの衛生状態が劣悪なことも問題だ。避難所生活が長引き、ストレス性の病気にかかるケースも相次いでいる。

燃料不足で暖房がまったく入らない避難所も3か所ある。52%の避難所で燃料が十分にない状況だ。一日に一食以上は温かい食事を提供している避難所は19か所のみ。岩手県大槌町の安渡小学校のように、何日かに一度だけ温かい食事を提供できる避難所が12か所。2か所の避難所では冷たい食べ物のみの提供だ。

定員を越えて避難者を受け入れた避難所も5か所あり、安渡小学校の避難所の定員は120人だが、現在は800人が入っている。この状況でプライバシーを保つことは不可能で、状況が改善しそうもないため、精神的な苦痛を訴える人も増えている。

岩手県宮古市の愛宕小学校では、寝る場所が狭いため避難者の間でけんかも起きている。

名古屋市を拠点とする災害救助団体レスキューストックヤードの松田曜子事務局長は、「緊急性の高い薬品の不足と温かい食事を提供できないことが最大の問題」とし、「このままだと、もともと病気でなかった人も、お年寄りを中心に、体調が急に悪化する恐れがある」と指摘した。

阪神大震災の時の避難所についての研究がある、首都大学東京の上野淳副学長も、「阪神大震災の時は3~7日程度でインフラ施設が回復し始めたが、今回は10日経っても、あまり復旧していない」とし、「この状態が続けば避難所で死亡する人が増えるだろう」と懸念している。

<キム・ギボム記者 holjjak@kyunghyang.com>

翻訳: コリチーム iwai