9月 062013
 

日本希望製作所では、去る8月1日から4日まで、日本医療福祉生活協同組合連合会の要請を受け、韓国医療生協連合会が主催した研修・視察実施に協力しました。

現役の医師1名・医学生6名と職員1名が韓国から来日し、東京保健生活協同組合や東京ほくと医療生活協同組合など「地域住民が主体の健康づくり」など先進的な取り組みを行っている日本の医療福祉生協の施設と活動を視察研修しました。

韓国では医療福祉生協の活動がなかなか広がらず、規模も小さく、活動地域も限られているとのことで、医療福祉生協の拡大とヘルスプロモーションを学ぶため、また、医学生に医療福祉生協の活動を知ってもらうためのプログラムが組まれました。
本ツアーに通訳として同行したキム・ソヒさんのレポートとイ・スジョンさんの感想です。

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8月2日、韓国からの医学生の研修・交流プログラムに通訳者として参加させていただき、東京の医療福祉生協の施設を訪問しました。私の母親が韓国で介護関係の仕事に携わっていることもあって、自分の勉強にもなり、また、日本の医療や介護施設について母親にもいろいろな話ができればと思い、期待感を持って参加しました。

まず、午前に東京保健生協の事務局でオリエンテーションをうけました。医療福祉生協の今までの歩みや活動内容、また、東京保健生協の医療介護ネットワークについて簡単な説明を受けた後、介護老人保健施設「ひかわした」を見学しました。施設に入る時は、お年寄りへ感染の予防のため、手洗いやうがいを徹底的に実施していました。

施設内では素敵な入浴設備に感銘をうけました。今年の1月、韓国にいる母親の職場に訪ねた際、介護する介護福祉士の方たちが大変そうだったのが認知症のお年寄りを入浴させることでした。入浴介護は本当に大変な仕事だと痛感しました。しかし、今回の「ひかわした」の施設では、車椅子に座ったまま入れるお風呂や、寝たきりの患者さんも入るような大きな浴槽を備えていたので、職員にも体力的に負担がかからないし、患者さんも無理やりではなく落ち着いた状態で入浴でき、常に清潔な体を維持することができます。濡れている髪を乾かしてあげるドライヤーボランティアの方だけでも10人程いて、入浴介護サービスが充実していることに驚きました。

また、病棟の部屋番号を覚えられない認知症患者のために、部屋の前に桜やアジサイといった花の絵で部屋を区別して自分の部屋が分かるようにしていました。このような小さなところでも見られるお年寄りへの心遣いが印象的でした。

午後には大塚駅の近くにある鬼子母神診療所に移動し、通所リハビリテーションを見学しました。組合員たちが家族的で明るい雰囲気の中でリハビリテーションプログラムに参加していました。韓国の医学生たちが「アリラン」という曲を歌って差し上げたところ、お返しに一人のおじいさんがハーモニカの伴奏に合わせて「富士山」を歌ってくれました。暖かく歓迎していただき、そして素敵な歌を聞かせてくれて、韓国の医学生たちも私も感謝の気持ちでいっぱいでした。

今回の研修・交流プログラムで訪問した医療福祉生協の施設では、地域の人達が力を合わせて高齢者を助け、支え合って暮らしているということを感じました。そして、高齢者になっても安心して暮らしつづけられるような環境が整えられていました。「出会い・助け合い・支え合い」の取り組みはひとりの力では実現できません。自ら積極的に参加し、組合員がお互いに健康をチェックするなど、他人のための思いやりや優しい心を持たなければならないことが分かりました。今回学んだことを心に刻み、これからも人と人のつながりをもっと大切にしていきたいです!! (キム・ソヒ、立教大学学生)

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今回の通訳の仕事を通して、誰よりも福祉を専攻にしている自分自身が、いい経験・いい勉強をさせていただいた感じです。これから韓国社会では、さらに福祉と医療サービスが必要とされるようになると思います。それで、今回、医療現場で頑張っている皆さんに会えた事は自分としても意味深いことでした。参加者の皆さんが積極的に学ぼうとしている姿を見ながら、自分も熱くなって通訳をしていました。今回、韓国の参加者が勉強したことが、実際に現場で生かされ、韓国の生協が少しでも発展していくことを祈っています。 (イ・スジョン)