4月 272014
 

3月28日から31日まで、神戸学院大学の神原文子さんを中心とした研究チームが、韓国のシングルマザーの調査を行い、その調査に参加させていただきました。

日本希望製作所では、2011年、「韓国から学ぶ雇用開発と社会的企業」という3回の連続セミナーを参議院会館で行いました。そのなかの第2回を「復興における女性の支援―社会的企業の可能性を考える」として、NPO 法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ・福島の理事長、遠野馨さんに「被災地の女性の生活と仕事の課題」というテーマで、お話いただいたことがあります。もともと厳しい状況のなかで生きているシングルマザーが、原発、震災の被害によって、窮地に立たされていることをお話してくださいましたが、その状況は今もあまり変わらないのではないかと、今回の調査を通じて改めて思いました。

神原さんは、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ・関西の代表を務められ、アカデミックな見地から、また活動の担い手として、シングルマザーを支えてこられました。昨年から、民法やNHKでシングルマザーを主人公にしたドラマが放映され、話題を呼びましたが、子どもを育てながら、仕事を探すこと、仕事を続けいくことは、非常に難しく、そのことが子どもの貧困につながっていくという悪循環になっています。

シングルマザーの置かれている状況が厳しいことは、韓国の場合も同様ですが、社会的企業育成法、協同組合基本法などが施行され、国家としても、社会的経済を構築しようという韓国社会のなかで、シングルマザーの現状がどうであるのか、また、シングルマザーへの支援策はどうなっているのかという、現状を把握することが、今回の調査の主たる目的でした。

2012年の調査では、韓国のひとり親世帯は、57万世帯に上ることが推計され、そのうち、母子世帯が6割になることが発表されています。韓国語で「ハンブモ」はひとり親ですが、「ミホンモ(未婚の母)」という言葉とは、区別されて用いられることも多く、それは、シングルマザーのなかでも、結婚をせずに子どもを産んだ人に向けられる眼差しが厳しいことを示しています。

ソウル市ひとり親家族支援センターで、イ・ヨンホセンター長(前列左から3番目)と一緒に

今回は、ソウル市一人親家族支援センター、韓国未婚母家族協会を訪問し、さらに、淑明大学教授キム・へヨン先生、未婚母家族協会の会員のシングルマザーの方へのインタビュー、シングルマザー支援の社会的事業に取り組む「トルアボム」を訪問しました、

韓国は、かつて、養育が難しい子どもを、海外に養子として出すことが多く、養子に出された人たちが、団体をつくり、シングルマザーの子どもたちへの支援事業に取り組んだりしているとのことです。海外養子の問題は、映画やドラマのテーマにもなっており、日本とは異なる状況でるということを、改めて感じました。

今回の調査を通じてみた、韓国のシングルマザーの状況については、続編としてお伝えしたいと思います。      <桔川純子>