10月 242014
 

 15年前の1999年6月、幼稚園児19名を含む23名が犠牲となったシーランド青少年修練院の火災事故の原因は蚊取り線香だった。

 無許可の建築物にコンテナを積み上げた建物はサンドイッチパネルやスチロフォームなど引火性の高い建築資材で覆われていた。客室数57室に対して消火器はわずか16本、そのうち9本は消火剤が入っていない空の状態だった。惨事は起こるべくして起こった人災であったが、違法建築とずさんな管理を容認した華城(ファソン)郡庁の公務員たちは執行猶予付きの刑を受けるにとどまった。修練院の代表、パク氏は懲役1年の刑を終え、数年後に再び同様の修練院を開いた。

 シーランド事故遺族会のコ・ソク代表は「政府は事故の責任を修練施設業者や引率教師に限定しようとした。遺族たちは政府と自治体を相手に懸命に闘ったけれど事故の真相を明らかにすることはできなかった」と語った。シーランド事故遺族会は補償金を持ち寄り2000年、韓国子ども安全財団を設立した。

 シーランド事故の遺族をはじめ、過去に国内で起きたさまざまな災難、事故で家族を失った人々が集まって『災難安全家族協議会』を結成した。彼らはセウォル号事故の遺族たちが『セウォル号特別法』制定を要求して座り込みを続けるソウル汝矣島(ヨイド)の国会本館前で12日、記者会見を開き「憲法34条に『国家は災害を予防し、その危険から国民を保護するために努力しなくてはならない』と明示されているが、大韓民国は官災と人災が後を絶たない国」として、協議会の発足を発表した。

 協議会の結成は、昨年7月に起きた忠清南道(チュンチョンナムド)泰安(テアン)の私設海兵隊キャンプ事故の遺族による1人デモとセウォル号事故がきっかけとなった。協議会にはシーランド事故と泰安(テアン)の私設海兵隊キャンプ事故をはじめ、仁川(インチョン)仁峴洞(インヒョンドン)ビアホール火災(1999年)、大邱(テグ)地下鉄火災(2003年)、春川(チュンチョン)の土砂災害(2011年)、高陽(コヤン)バスターミナル火災(2014年)、長城(チャンソン)の老人療養病院火災(2014年)などの事故で家族を失った人々が参加した。

 彼らは「これまでの事故でも真相究明、責任者の処罰、再発防止対策が十分になされたことはない。セウォル号事故だけは、そうであってはならない。捜査権・起訴権が保障されたセウォル号特別法は絶対に必要だ」と強調した。

文: パク・キヨン/ハンギョレ新聞記者

翻訳: コリ・チーム/金 正美

原文: 재난・사고 유가족들 ‘재난안전가족협의회’ 만들었다
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/650851.html

[備考]

泰安私設海兵隊キャンプ失踪事故・・・2013年7月18日、忠清南道泰安郡安眠島で開かれた私設海兵隊キャンプに参加した公州師範大学付属高校の生徒が「救命胴衣を脱いで海に入れ」という教官の指示に従うも、深い干潟に足をとられ、そのうちの5人の学生が波に流され行方不明・死亡した事件。

シーランド火災惨事・・・1999年6月30日、京畿道華城郡にある青少年修練施設で発生した火災事故。児童19人を含む23人が死亡、5人が負傷した。火災当時のシーランド修練院はコンクリート平屋建てにコンテナを積み上げて3階建てとした建物で、児童を収容する施設としては不適切であった上、火災報知器も不良品で、消火器が使われた形跡もなかった。火災当日は、3つの幼稚園から206人・小学生が42人・美術教室の生徒132人など497人の児童と引率の教師・講師47人など計544人が修練院に滞在していたが、初期通報が遅れた上、現場が消防署から遠く離れていたため消防車がなかなか到着せず、更に施設が崩壊した際に有毒ガスが発生するなど、消火活動は困難を極めた。

大邱地下鉄放火事件・・・2003年2月18日、大邱広域市地下鉄公社1号線の中央路駅構内地下3階のホームに到着した地下鉄の車内で、自殺願望の男が飲料用ペットボトルの中からガソリンを振り撒いて放火し火災となった。放火された車両は難燃材を用いて製造されていたが、高熱で融解する材質が使われており、特に窓ガラスの支持等に使用されていたゴム材が溶けて部品が脱落し、火炎が編成車両全体に行き渡る結果となった。

高陽バスターミナル火災・・・2014年5月26日、高陽市外バス総合ターミナルの地下1階にあるフードコートの工事現場で火災が発生。地上7階、地下5階からなる高陽総合ターミナルは、市外バスターミナルをはじめ、大型スーパー、ショッピングセンター、映画館が入っている大衆施設で、火災が発生した午前9時ごろは、バスターミナルを利用して出勤する乗客は少なくなっていたが、ビル内の階段を通じて有毒ガスが急速に広がったため短時間で多数の死傷者を出した。施設側による避難案内が不十分だったことも被害を大きくした。

長城老人療養病院火災・・・2014年5月28日、全羅南道長城の療養病院で火災が発生し、 認知症の高齢者患者ら20人と看護職員1人が亡くなる大惨事となった。 320名余りの入院 患者のほとんどが認知症や脳血管障害など老人性の重症疾患を抱える60~80代の高齢者で自力で避難することが困難な患者が多かった。