8月 272015
 

[原爆70年] 人間ではなく、原子力産業に死を!

光復70周年、「解放」の名前の前に消去された人々

光復70周年。今年に入ってテレビ番組をはじめとする各種媒体でよく聞こえてきた言葉だ。光復70周年をテーマにしたいくつかの広告やドキュメンタリーなどが製作され、政府は、光復節前日の8月14日を臨時祝日に指定した。

そうであるなら、原爆70周年はどうなのか? ほとんどの人にとってはあまり聞き慣れない、心に響いてこない言葉であろう。70年前の8月6日と9日、米国は広島と長崎に核爆弾を投下し、その約一週間後、日本は無条件降伏を宣言した。そして、私たちの教科書は、これについて「全体主義に対する民主主義の勝利」だと称えた。

この言葉が本当に正しいとすれば、私たちは原爆70周年という話題をあえて持ち出す必要はない。しかし、これは人類最初の核兵器によって犠牲になった70万人の人々の明確な生をすべて否定する言葉であり、強制徴用などによりそこにいた7万人の韓国人をも徹底的に消してしまったということだ。原爆70周年、これは光復70周年と「解放」の名のもとにきれいさっぱり忘れられてきた彼らの歴史である。

広島から原子力発電所まで・・・

それでは、彼らはなぜ忘れられてきたのだろうか。70年前に核兵器を作った人たちは、たった一度に数十万人の人々が瞬時に死ぬことを生々しく目撃した。世界で軍事的、経済的に優位を占めていた彼らは、核のもつ強大な力を実感すると同時に賛美し、原子力産業を着実に拡大させていった。彼らは核兵器をより強力かつ効率的に発展させただけでなく、「原子力の平和利用」という美名のもとに、世界のあちこちに原子力発電所を作った。

その過程の中で多くの犠牲が必然的に発生し、核の歴史は、取りも直さず核被害の歴史を伴ったまま続いてきた。広島と長崎では20万人以上の人が死に、生き残った人々も被ばくの後遺症のために、いろいろな病気に苦しまなければならなかった。

このように、人類初の核惨事を生々しく体験したにもかかわらず、日本政府は、原子力産業を持続的に拡大していき、その結果、去る2011年に福島原子力発電所の事故が起きた。事故発生地域に住んでいた人々はそこを離れなければならず、放射能漏れは今に至るまで止まらなかった。

衝撃を受けた全世界の世論は、原子力発電所に反対し、それに応じて日本政府は、自国内のすべての原子力発電所の稼働を停止したが、8月10日、福島の惨事が起きてから4年5ヶ月ぶりに川内原子力発電所を再稼働することに決めた。

韓国政府もまた世界で二番目に被爆者が多い国であるという事実をすっかり忘れてしまったかのように原子力発電に継続的に拍車をかけた。原子力発電所が無分別に建てられ、その結果、原子力発電所の密集度が世界1位になった過去70年の間に、原爆投下の後、朝鮮半島に戻ったり戻って来られなかった韓国人被害者は、韓国・日本・米国政府がそっぽを向く中で、病気と貧困で疎外された生活を送らなければならなかった。

2013年、彼らは、韓国政府を相手に「韓日請求権協定により、韓国政府が外交的義務を果たしていないことは違憲」という憲法裁判所の決定に基づいて損害賠償請求訴訟を出したが、去る6月に、裁判所は、敗訴の判決を下した。彼らについての「原爆被害者特別法」関連法案も国会で通過させられないまま、いくつかは廃案になった。

これらだけでなく、原子力発電所や原子力発電所で生産された電気を運ぶために建てられる超高圧送電塔、送電線敷地の住民など核による犠牲者は、継続して増えるばかりである。

70年の核被害の歴史、もう終わらせよう

核の発展と反比例してきたが、過去70年の間、明らかに受け継がれてきた彼らの生活を記憶し、原子力産業を中断させるにはどうすれば良いか。去る7月31日と8月1日、青年緑のネットワークとハジャ作業場学校では、核被害の歴史を描いた詩の朗読会<70年>と「原子力産業の疾走、追いこまれる人々」というテーマの下、青空フォーラムを開催した。フォーラムは、核によって追い込まれた人々の話を聞いて分かち合う形式で進められ、韓国人原爆被害者2世と福島出身の青年、ヨンドク原子力発電所敷地の住民などがパネルに参加した。

そして8月6日、青年緑のネットワークは、70年前の人類に核が最初に登場した日を迎え、午後3時に光化門広場で「青空に向かって行進」を開催する予定である。 行進の後は韓国、日本、台湾の青年たちが各国で原子力産業の中断を要求する「青空国際宣言」を発表する。

広島と長崎に投下された人類初の核爆弾が作られたアメリカのロスアラモスでは、毎年、最初の核爆弾実験を称える記念会合が行われたという。数十万の生活を犠牲にした核爆弾の誕生が記念されている世界で、我々は絶えず要求をしなければならない。

「人間ではなく、原子力産業に死を!」

文:キム·スロ/青年緑のネットワーク執行委員

原文(韓国語): http://m.pressian.com/m/m_article.html?no=128693