4月 142016
 

Yu1去る3月26日、NPO法人希望の種は「いま地域民主主義を考える:『ソンミサン方式』が生み出す地域発民主主義のカタチ」と題したシンポジウムを開催し、約50名の方にご参加をいただきました。

ソウル市麻浦区にあるソンミサンマウルのまちづくりを長年に渡って推進してこられ、朴元淳ソウル市長より同市の「マウル共同体事業」の舵取り役に抜擢されたユ・チャンボク氏(現ソウル市協治諮問官)をお招きし、「マウル共同体と民主主義―地域社会の公共的再構成」と題した講演をしていただきました。

ユ・チャンボク氏は、ソンミサンの歩みをスライドで振り返った後、韓国社会の公共性がどのように変化してきたかを分析しました。今世紀に入って社会のあらゆる分野でイノベーションが進み、国家主導の公共性が成し遂げられたことで市民団体の力が失われたという評価があるが、今後はマウルが公共性を主導していかなくてはならず、住民の利害関係や当時者性から始まるマウルが、隣人同士で力を蓄積していけば、市民社会の公共性の力もすこしずつ回復していく、と語りました。マウル中心の民主主義が国家中心の民主主義をリフレッシュさせる、マウルは希望でありその希望の種を私達は蒔いていかなくてはならない、と強調しました。

EP4A6445休憩をはさんで後半の対話の時間では、高円寺でリサイクルショップや飲食店、宿泊施設を運営しながら海外の同じような拠点とのネットワークづくりを進める松本哉氏より、いざという時にすぐにつながることができるネットワークづくりの大切さについて、また、NHK編成局チーフプロデューサーの日置一太氏からは、台湾・香港・ベネズエラといった海外の取材先での暮らしを基盤としたネットワークづくりとソンミサンとの共通点についてお話しをいただきました。

「政治を専門家に任せるのではなく、自分たちで自らの問題を解決するための最も効果的な方法について経験的に理解することが私たちの社会を変えるための一番の近道」であると話すユ・チャンボク氏。ソウル市のマウル共同体事業が今後どのように芽を出し実を結んでいくのかが注目されます。